昔から鉄は熱いうちに打てとか,炭素を0.8%ほど含む共晶組成の鉄を急速に冷却するとγ相のまま炭素原子を中心に体心正方構造になりマルテンサイトがどうたらこうたら.

 飽きやすい性格なので第2宇宙速度へ加速するために多段ロケットの2段目をパージします.

 2回目も最近お気に入りのデッキの紹介です.今回はロケットエンジンにふさわしい爆発力の大渦の放浪者です.EDH界隈では言わずと知れたCascade cascadeする悪いやつです.4色ジェネラルの一角イドリスとは異なりギャンブル要素のある続唱です.以下デッキレシピです.
http://teamys.net/top/deckall.php/EDH/1/1001209/
クリーチャー34
《フィンドホーンのエルフ》
《ほくちの壁》
《極楽鳥》
《東屋のエルフ》
《エルフの神秘家》
《ラノワールのエルフ》
《キオーラの追随者》
《花を手入れする者》
《アフェットの錬金術師》
《水蓮のコブラ》
《再利用の賢者》
《野生の心、セルヴァラ》
《永遠の証人》
《ソンバーワルドの賢者》
《永遠の災い魔》
《失われた業の巫師》
《霧虚ろのグリフィン》
《背信のオーガ》
《賢いなりすまし》
《士気溢れる徴集兵》
《ヘルカイトの暴君》
《業火のタイタン》
《凶暴な熱口》
《草分けるアイベックス》
《聖別されたスフィンクス》
《玉座の災い魔》
《進歩の災い》
《災火のドラゴン》
《暴君の使い魔》
《巨大オサムシ》
《ファイレクシアの変形者》
《鏡割りのキキジキ》
《龍王アタルカ》
《大渦の放浪者》

呪文37
《有毒の蘇生》
《神秘の教示者》
《俗世の教示者》
《渦まく知識》
《マナ吸収》
《サイクロンの裂け目》
《親身の教示者》
《森の教示者》
《異界の進化》
《時間の歪曲》
《意外な授かり物》
《運命の輪》
《時間操作》
《荊州占拠》
《時間のねじれ》
《時のらせん》
《永劫での歩み》
《歯と爪》
《時間の熟達》
《楽園の拡散》
《繁茂》
《食物連鎖》
《追い討ち》
《よりよい品物》
《リシュカーの巧技》
《マナ・クリプト》
《ライオンの瞳のダイアモンド》
《太陽の指輪》
《魔力の櫃》
《厳かなモノリス》
《グルールの印鑑》
《イゼットの印鑑》
《衝動のタリスマン》
《シミックの印鑑》
《連合の秘宝》
《玄武岩のモノリス》
《金粉の水蓮》

土地29
《島》
《山》
《森》
《溢れかえる岸辺》
《沸騰する小湖》
《繁殖池》
《モスファイアの谷》
《汚染された三角州》
《新緑の地下墓地》
《踏み鳴らされる地》
《吹きさらしの荒野》
《火山島》
《産業の塔》
《真鍮の都》
《燃え柳の木立ち》
《古えの墳墓》
《タイガ》
《熱帯の島》
《禁忌の果樹園》
《樹木茂る山麓》
《統率の灯台》
《マナの合流点》
《統率の塔》
《乾燥台地》
《蒸気孔》
《血染めのぬかるみ》
《霧深い雨林》
《ガイアの揺籃の地》
《宝石の洞窟》

基本的な動きはマナ加速からジェネラルを叩きつけるシンプルなものです.ここでレシピを見て普段EDHをされている方は違和感を覚えたかもしれません.そう,大渦はジョークルホープス/Jokulhaupsのようなマスデス系が採用されるのが一般的ですがこのデッキには1枚も採用されていません.理由は簡単です.自ら築き上げた盤面を失いたくないからです.ケイラメトラデッキ同様このデッキもクリーチャーで殴りきるプランを採用しているためリセットカードよりファッティを優先して採用しています.これは単なる個人的な好みであってリセット型とどちらが強いか等は両方を使用して比較したことがないので不明です.

好み以外にもリセットを採用していない理由があります.大渦はキャストに8マナというそれなりに大きなマナを要求します.さらにジェネラルという性質上戦場から離れれば追加の2マナで再キャストすることができます.大渦はキャストすればするほどアドバンテージを得られます.それをリセットカードで一度更地にしてしまうとソープロなどの軽量除去で弾かれてしまうとせっかくの支配的な盤面が崩れてしまいます.しかし,マナ基盤を破壊せずに展開すれば大渦をキャストしなおすことができ,さらなるアドバンテージを得ることができます.

 次に大渦の続唱効果がランダムであるということです.もちろん理想はチューターやブレストで仕込みをしてからですが8マナというジェネラルをキャストする以上1マナでも多く用意することは難しいので8マナ揃った時点で即キャストすることになります.このときめくれるカードには大渦をキャストする前に必要となるマナ加速が当然紛れ込んでしまいます.

 ではこういったはずれをめくってしまう事態はどうやったら回避できるでしょうか.1つはデッキを作る際にマナ加速はマナクリーチャーや軽いマナファクトなどを排除して一時的なリチュアル系を用いて中身の重量級スペルの量を増やしてあたりを増やすことです.この方法はデッキの安定性と引き換えに捲れの安定性を手に入れることができます.しかし,どうやってもはずれをめくることを回避することはできません.ではいっそはずれが捲れることを前提としてしまおうというのがこのデッキになります.

 その前に大渦の放浪物のテキストを再確認しましょう.
Maelstrom Wanderer / 大渦の放浪者 (5)(青)(赤)(緑)
伝説のクリーチャー — エレメンタル(Elemental)
あなたがコントロールするクリーチャーは速攻を持つ。
続唱、続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードを一番下に無作為の順番で置く。その後、それをもう一度行う。)
7/5

 マナコストが(5)(青)(赤)(緑)のティムールカラーの伝説のエレメンタル.エレメンタルは一部部族カードなどがありますが今回は無視していきます.次に自身がコントロールするクリーチャーに速攻を付与する能力です.これは赤に多く存在するいわゆる熱情能力ですね.効果の元の熱情やクリーチャーであり強制攻撃のデメリット能力を持つはた迷惑なゴブリン/Hellraiser Goblinが3マナであり,熱情の元の調和の中心では対戦相手も恩恵を受けてしまうデメリットがついて1マナになっています.なので大渦の速攻付与の効果以外は5マナ分相当になることに!

 お次は続唱,続唱ですね.まあ実質大渦1枚を唱えることで追加で2枚のカードをタダで唱えられるということですね.続唱は土地をはじいてくれますので確実に3枚分の仕事はします.この時点でもうお得感が出てきますね.

 そして最後は7/5の3パンできるワンダフルボディですね.基本的に続唱を持つカードは本体のカードパワーは抑えられがちですが一部とち狂ってしまっていて禁止になってしまっているカードもあるようですが.では,大渦の場合はどうでしょう.全体速攻付与の効果とそのターンから殴り始めることができる7/5のジェネラル.この時点で8マナ相当のクリーチャーなのでないでしょうか.多人数戦では自分のターンは4ターンに1回しか回ってきません.そのためクリーチャーは召喚酔いが解けるのを待っていては除去されてしまいます.なので,基本的にCIPの時点で仕事を終えているクリーチャーが重宝されます.

 ですが速攻を持っていれば話は別です.通常遅いとされている攻撃時の効果やダメージを与えたときに得られる効果も大渦が一緒にいればそのターンから発揮することができます.災火のドラゴン/Balefire Dragonやヘルカイトの暴君/Hellkite Tyrantはそのいい例です.クリーチャー主体のデッキであれば災火のドラゴンの後には何も残らないでしょうし,ヘルカイトの暴君が通った後にはそのプレイヤーのマナ基盤はガタガタでしょう.

 このようなメリット能力と高い打点の上にオマケとして続唱が2回もついてくるのです.このオマケで外れのマナ加速が捲れてしまったときのこのデッキではそのマナを有効活用する手段を用意してあります.最もシンプルな手段はTT系のカードです.これは説明不要でしょう.実質TTにタップ状態のマナクリーチャーとマナファクトがついてきたと思えばお買い得でしょう.次に今一番注目されているのが野生の心、セルヴァラ/Selvala, Heart of the Wildsです.

 彼女は最低限大渦をキャストする前のマナソースという役割もこなしながら着地後に大渦のパワー分のマナを,しかも好きな色の組み合わせで生み出すことができるのです.このマナから追加ターンやリシュカーの巧技/Rishkar’s Expertiseにつなげられればほぼゴールでしょう.今回はここまで.皆さんも楽しいドブンブンブンデッキライフを送りましょう!


オマケのコーナー

 統率者戦は多人数戦フォーマットでありさらにハイランダーのデッキを用いて行われます.通常の二人構築対戦では採用するカードは制限カードでなければだいたい4/60の確率で存在します.そしてそのカードを使うと自分と対戦相手に何らかの影響を及ぼすでしょう.では統率者戦ではどうでしょう.ジェネラル以外のカードは一部のネズミや使徒と基本土地を除けば1/99です.さらに4人戦ではその影響を与えうる範囲は通常の2倍になります.つまりEDHのデッキの中の枚枚には通常のデッキの枚よりも単純計算(4/(60*2)/(1/(99*4)))=13.2倍の価値があるのです.EDH界隈で枚枚の採用基準を厳しく取り締まるきらいがあるのは通常の13倍もカードの価値が高いからだったんですね.以上謎理論.

コメント

mki

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索